ちょいと前、某総合系挌闘家が路上で言い掛かりをつけられ、まったく無抵抗のまま殴られて一カ月の怪我を負わされた事件があった。「挌闘技を子供達に指導する立場の人間として、路上で私闘を演じるわけには行かない。また、防御姿勢をとれば相手はさらに逆上するだけだ」というのが抵抗をしなかった理由だった。もっともらしいコメントだし、身を張って信条を貫き通したことはそれはそれで立派だとは思うが、この行為に俺は大いに疑問を感じる。数年前、やはり空手を学んでいた小学生が同級生にケンカを売られ、やはり無抵抗のまま殴られ続け内蔵破裂で死亡した事件があった。少年は常日頃師匠から「空手をケンカに用いることは許さない」と強く戒められていたという。状況にもよるが、理不尽な暴力に対しては身を守るよう指導するべきじゃないのだろうか。また、前述の挌闘家の場合も、相手が素手でなくナイフ等の武器で襲って来たらどうするつもりだったのだろう。打たれ強い人間はいても「刺され強い」人間はいないのである。俺だったらまず脱兎のごとくその場から遁走することを考える。ケンカを売るような人間にロクなヤツはおらん。ヘタに関わるより逃げるが勝ちなのだ。それが出来なかったら当然カウンター攻撃に出る。 あ、ちなみに女性が暴漢に襲われた時は、防衛のために相手の目を突こうが指を食い千切ろうが、法的にまったくお咎めナシってこと知ってる? 女性に限り過剰防衛として処罰されることはないので思いっきりやったりんさい。
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