午前中、府中公民館でリトミックの発表会。去年クーは、ちゃんとお遊戯らしきものをやって見せたのだが、今回は徹底的に協調性がなく、ステージ上をただ1人走り回るだけの15分間。この「わが道を往く」的DNA、これからも連綿と受け継がれるのであろうか。
昼過ぎ、実家をのぞくと甥っ子の直樹がバアちゃん(俺のオフクロ)に泣きついている。聞けば、実家前の公園で遊んでいる子供達十数人が、自分をハネにしているのだと。どうもリーダー格らしい年上の女の子から「ナオ君を仲間に入れてはいけん」という指示が出ているらしい。それをバアちゃんにとりなして欲しいということである。 あほか。男なら自分で抗議してこんかい!と一喝する事もできたのだが、このままではオフクロが根負けして行かされると思い、俺が代わりに公園へ。ウワサの彼女を「ちょっといい?」と呼び寄せる。 「ボクは直樹のオジチャンなんじゃけどね」 「あ、見た事ある!」 「うん、アナタの顔も知っとるよ。で、直樹から聞いたところによると、どうもアナタの指示で仲間はずれになっとるらしいね。なにか理由があるんなら、よかったら聞かせてくれんかね?」 彼女の説明だと、以前、直樹が彼女の嫌がるアダ名をしつこく口にしたり、周りの連中にもそれを強要したことがあったので、一緒に遊ばないようにしようと皆に呼びかけたのだとか。 「それは直樹にも悪いところはあるねぇ。でも、大勢で一人の男の子を仲間はずれにするというのは、グループの一番年上として少し卑怯なんじゃない?彼は十分傷ついとるようじゃけぇ、また仲良くしてやってもらえんかな?」 「はい」
かくして30分後、公園の前を通りかかると、子供達が嬉々として遊んでいる。もちろんさっきの女の子も直樹もいる。ははは。やっぱ小学生じゃのう。っつーか、直樹よ、もうちょいしっかりせにゃいけんのう。マジで。
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