某季刊誌の取材で、広島市民球場へ。カープvs巨人戦をTV中継する裏方さんたちを紹介するという趣向。中継車の中、バックネット裏にあるアナウンス&記者席、場内のカメラ位置(今試合は巨人戦なので通常よりやや多めの計13台)など、一般人が立ち入ることの出来ないプロフェッショナルの現場を局の担当の方に案内してもらう。たまげたのはカメラマンの技術の高さ。素人にはただでさえ打球を目で追うのは難しいというのに、カメラマンはフォーカス、ピントを左右の手で調整しながら(つまりオートではなくマニュアル操作!)、左目で打球、右目はファインダーを覗くという超離れワザを瞬時にやってのけるとか。また、カメラマンや、スイッチャー(中継車の中で画面の切り替えを指示する人)は、試合が始まると、トイレその他で一瞬たりとも席を外すことは許されない。研ぎすまされた反射神経、それを発揮し続ける持久力、忍耐力。人知れず、このような匠が、この街にはいるのである。 俺は仕事柄、いわゆる<一流>と呼ばれる職人、アーティスト、作家、スポーツマンに接することが多い。で、ほんとに凄い人は、まず間違いなく物腰が柔らかいし朗らかだ。テレビドラマや映画では一流の職人を、気難しく取っ付きにくい孤独な一匹狼として描く事が多いけど、あれはウソ。俺は彼らの足元にも及びませんでちゅね(笑)。
ところで、俺が市民球場に足を運ぶと、その日は必ずカープが勝つというジンクスがある。案の定8-6で勝ちよった。むふふのふ。
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